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東京証券取引所の社員によるインサイダー取引疑惑で、企業の株式公開買い付け(TOB)に関する未公表情報を基に社員から株取引を勧められた親族が、実際に複数回の取引を行い、少なくとも数十万円の利益を得ていたことが関係者への取材でわかった。証券取引等監視委員会は東京地検特捜部への告発を視野に、社員と親族のやりとりや親族の取引状況などを調べている。

レッスンコース

金商法は、未公表の重要事実を基に自身で株取引をする行為のほか、他人に重要事実を伝える「情報伝達」、重要事実を伝えずに株売買を勧める「取引推奨」をインサイダー取引として規制している。監視委は9月に社員や親族の関係先を強制調査。東証は未公表情報を扱う業務から社員を外した。